Canon EOS 6D Mark2は、フルサイズながら軽量でコンパクトな一眼レフとして登場したEOS 6Dの2代目です。
初代EOS 6Dは、軽量ながらフルサイズならではの高画質、EOS初のWi-Fi機能、使いやすくなった動画撮影機能など、キヤノンのカメラの方向性をテストする意味でも画期的なモデルでした。
新型6D Mark2は初代6Dと同等のコンパクトボディに機能が満載。EOSのフルサイズで初めてのバリアングル液晶の採用、バリアングル液晶を生かした動画撮影機能の充実、Bluetooth機能の追加など、EOSカメラの可能性を広げていくスタイルを継承しています。
EOS 6D Mark2(6dm2)のおすすめポイント

Canon EOS 6D Mark2
EOS 6D Mark2の注目ポイントは「小型・軽量・高機能」だと言えます。
フルサイズ・最軽量
6D Mark2は、可動式液晶モニター、35mmフルサイズ相当の撮像素子を搭載したデジタル一眼レフカメラにおいて世界最軽量。
同じくフルサイズ一眼レフ最軽量モデルとして登場した先代6Dの「軽やかにフルサイズ」というコンセプトを受け継ぎ、765gという軽さを実現しています。
本体だけで考えれば、フルサイズセンサーの6D Mark2より一回り小さなサイズのAPS-Cというセンサーを積んだエントリー機「EOS 80D」並みの重量です。
軽量ながら画質はしっかりスペックアップ
軽いフルサイズ一眼レフながら、約2620万画素・常用ISO感度において最高40000を達成するなど、センサーのスペックはアップしています。
最近のカメラは3000万画素以上の高画素機が主流になってきていますが、極端なトリミング前提で使わない限り必要十分で全く問題ないスペックです。
タッチパネル機能付きバリアングル液晶
新型6D Mark2にはタッチパネルが採用されています。画像確認の際もスマートフォンを使うような滑らかさで、画像の拡大や再生画像送りなどのタッチ操作が行えます。
ライブビュー撮影時、液晶に触れた箇所にピントを合わせそのままシャッターを切ってくれる機能、タッチシャッターも搭載。
撮影の幅が広がるバリアングル液晶

EOS 6D Mark2 バリアングル液晶
Canon EOSシリーズのフルサイズカメラで初の、バリアングル液晶を搭載。液晶がカメラの横に開き、前方向に180°、手前に90°可動。
地面すれすれの低い位置や、手を掲げての高い位置へカメラを持ったときのライブビューが確認しやすくなりました。
動画撮影性能
新型6D Mark2はCanonが開発したフォーカス技術「デュアルピクセルCMOS AF」を搭載し、ライブビュー・動画撮影時のフォーカス速度が劇的に向上しています。
バリアングル液晶のタッチパネル操作と相まって、動画撮影のピントの合わせやすさはEOSシリーズ随一と言えるでしょう。
動画撮影の際は、駆動音の静かな「ナノUSM」搭載レンズの使用で、音声も綺麗に記録できるのでおすすめです。
ビデオスナップ機能も搭載。2秒・4秒・8秒感覚で動画をつなげ、ショートムービーを手軽に作成できます。
防塵・防滴
新型6D Mark2は防塵・防滴構造です。不用意な砂埃や水滴からカメラ内部を保護しています。防塵・防滴機構のないカメラより、安心感の面でメリットがあります。
CanonのHPでは「天候や環境に左右されることなく、積極的な撮影をサポートするために。」とされていますが、完全防水ではないので水に沈めるような使い方はやめましょう。
Wi-Fiなどの通信機能が充実
6D Mark2は専用のアプリを使うことで、BluetoothやWi-Fiを活用し写真や動画をスマートフォンに転送し、いつでもすぐにSNSなどでシェアすることができます。
また、スマートフォンでカメラを遠隔操作できるリモートライブビュー撮影機能も搭載。カメラを三脚にセットすれば、離れた場所からシャッターを押すことが可能です。
EOS 6D Mark2の気になるポイント
EOS Rが発売された
フルサイズミラーレス機、EOS Rが発売され、そのコンパクトさ・手軽さ的にEOS 6D Mark2と比較されることが多いようです。
やっぱりファインダーを覗きたい、という気持ちがあればEOS 6D Mark2。またレンズマウントの違いから、レンズ資産のある方にはEOS 6D Mark2の方が価格的にもお手軽であることは間違いありません。
【CANON EOS R レビュー】操作感は意外とよかったフルサイズミラーレス #eosr
EOS90Dが発売された
APS-C機の2ケタ台の新モデル、EOS90Dも発売されました。こちらはレフ機としてファインダー撮影にも、ミラーレス機としての液晶画面での撮影にも対応できるかなり力の入ったモデル。
先代の80Dからさらに本格派になっています。
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EOS 6D Mark2のスペック
記録媒体 | SDカード |
センサーサイズ | フルサイズ |
使用レンズ | キャノンEFマウント ※EF-Sマウントは不可 |
画素数 | 約2620万画素 |
ファインダー | あり |
ISO感度 | 100〜40000 拡張50〜102400 |
フリッカー低減 | 可 |
多重露出撮影 | 2〜9枚 |
シャッタースピード | 1/4000〜30秒 ストロボ同調速度1/180 |
ドライブモード | 1枚撮影 高速/低速連続撮影 ソフト1枚/連続撮影 セルフタイマー10秒/2秒 |
連続撮影速度 | 最高約6.5コマ/秒 |
ライブビュー | 顔+追尾優先AF タッチシャッター可 グリッド表示3種類 他 |
動画撮影機能 | 記録形式MP4 タイムラプス撮影:MOV 記録サイズFull HD/HD |
Wi-Fi機能 | ・スマートフォン 画像の閲覧/受信 カメラの操作 ・プリンター ・他 |
Bluetooth | あり |
使用電池 | ・バッテリーパック LP-E6N/LP-E6 |
大きさ | 約144.0×110.5×74.8mm |
重さ | 約765g(バッテリー等含) |
EOS 6D Mark2の価格・発売日
EOS 6D Mark2の価格は、ボディのみで13万円ほど、EF24-105 IS STMとのレンズキットで20万円ほどになっています。(2020年1月現在)
発売日が2017年の夏で、当時の値段が24万円程度。比較的早いペースで値下がりしていましたが、さすがに落ち着いてきたようです。
それなりに流通しているので、中古品を狙えば2~3万円程度価格を抑えて購入できそうです。
EOS 6D Mark2は小型ボディで多機能

EOS 6D Mark2 レンズキット
新型EOS 6D Mark2は小型軽量のボディはそのままに、Canonの先進機能が盛り込まれています。
機能の多さだけでなく、バリアングル液晶を最大限に生かすフォーカス技術・タッチパネルの採用により動画撮影の操作性が強化され、5D系ハイスペックモデルとの住み分けがより明確になりました。
6D Mark2は撮影の幅という観点で見れば上位機種にも劣らないモデルです。価格もフルサイズカメラにしてはお手頃。フルサイズの1台目に検討したい機種です。
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